日本の社会保障制度(社会保険、公的扶助、児童手当、社会福祉、保健衛生)のなかで、中核的存在となっているのが「社会保険」です。社会保険は、一定の事故に対する保険給付で、経済的保障という機能を果たしています。
すなわち、保険給付に必要な資金をあらかじめ制度加入者の拠出(保険料など)によって準備しておき、病気、負傷、身体の障害、死亡、老齢、失業などの保険事故が発生した場合に、保険給付を行うことにより、制度加入者やその家族の生活を保障していこうというものです。個人では対処できない場合における「セイフティーネット」としての役割を明確に打ち出し、公的な仕組みによって給付やサービスを保障することが目的の制度といえるでしょう。