介護保険は、40歳以上の人全員が被保険者(保険加入者)となり保険料を負担し、介護が必要と認定されたとき、費用の一部(原則10%)を支払って介護サービスを利用する制度です。従来の行政主導の措置制度から、利用者が「権利」として介護サービスを選択する契約制度へ転換されました。
介護保険の保険者と被保険者
介護保険における保険者は市区町村です。40歳以上の国民は全て強制的に介護保険に加入し、被保険者となります。被保険者は年齢によって、第1号被保険者…市町村内に住所をもつ65歳以上の者、第2号被保険者…市町村内に住所をもつ40歳以上65歳未満の医療保険加入者、の2種類に分けられます。 第1号被保険者は、住所地の市町村に保険料を納め、介護が必要になった場合には、介護サービスを利用できます。第2号被保険者が介護サービスを利用できるのは、介護が必要となった原因が、老化との間に医学的関係が認められる「特定疾病」による場合だけです。特定疾病には、①筋萎縮性側策硬化症②後縦靱帯骨化症③骨折を伴う骨粗しょう症④シャイ・ドレーガー症候群⑤初老期における痴呆⑥脊髄小脳変性症⑦脊柱管狭窄症⑧早老症⑨糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症⑩脳血管疾患⑪パーキンソン病⑫閉塞性動脈硬化症⑬関節リウマチ⑭慢性閉塞性肺疾患⑮両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症、の15種類が定められています。