公的年金は、社会保険です。社会保険は、公が運営している保険であって、元気なうちに保険料を払っておき、保険事故が起きて働けない事態に陥ったときに保険給付を受けるものです。保険事故は保険制度によって異なり、疾病、負傷のみならず、健康保険では出産、雇用保険では失業などもあります。一般的な「事故」というイメージとは違うが、「働けない事態に陥ったとき」というくらいで捉えてください。
公的年金に当てはめれば、常々保険料を払っておきます。年金の保険料支払いは、通常月1回(毎月)です。保険事故は、老齢、障害および死亡です。老齢は年を取って働けなくなったとき、障害は障害者になって働けなくなったとき、死亡は亡くなって働けなくなったときと、いずれも働けない事態に陥ってしまった状態をいいます。保険事故が起きたときに、保険給付を支給します。年金には現物給付は存在せず、現金給付のみです。ほとんどは年金ですが、一部、一時金もあります。年金とは、年額いくらという形でお金をくれること。とはいっても1年に1回のみの支給ではなく、原則は年額を6で割って、偶数月に支給されます。いつまでもらえるかといえば、本来的には、死ぬまで支給されます。