割増賃金の計算の基礎になる1ヶ月の給与は、労働の対価として支払われる給与の総額をいいますので、基本給だけでなく、諸手当も含まれますが、
①家族手当
②通勤手当
③別居手当
④子女教育手当
⑤住宅手当
⑥臨時の賃金
⑦1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金
については割増賃金を算定する場合、算定基礎から除外されるものです。
もちろん除外される手当等については、名目ではなく実態に着目して判断しなければなりません。
例えば、家族手当は、扶養家族数に応じて支給される手当をいうので、家族手当という名称で支給していても、扶養家族数に関係なく一律に決められているものは、割増賃金の計算の対象となる給与に該当します。
逆に、生活手当という名称で支給していても、扶養家族数をもとに決められている場合は、ここでいう家族手当に該当して割増賃金の計算の対象となる給与に含まれません。
また、通勤手当は、通勤距離や通勤にかかる費用に基づいて支給されるものをいうので、通勤距離等にかかわらず一率に決められたものは、割増賃金の計算の対象となる給与に該当します。
臨時の賃金とは、結婚手当や出産手当などのように個人的慶弔等に対して支払われる手当をいいます。
また、1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金とは、賞与などです。
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